iD(アイディ)(iDプリペイド含む)/名称・ロゴの由来と一つの改善 (2)

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iD(アイディ)(iDプリペイド含む)
評価点数 星3つ(3)

レビュー内容

kuroboh さんが投稿されたニュース:
https://news.crefan.jp/crefannews-20000000000000-16372.html
「電子マネー【iD】ロゴマーク刷新」
を拝見したことをきっかけに、iD についてちょっとした事柄を調べてみました。

▼何故「iD」という名称なのか
http://id-credit.com/question/ によれば、iD という名称は
『「自己証明、存在証明」を意味する「Identity」と「身分証明書・社員証」などを意味する「iD」から由来しています。それは、このクレジット機能 をも手にしたケータイは、単なる携帯電話を超えて「一人一人が必ず持つ、自分自身の分身のような存在になる」という意味が込められているからです。』
という由来を持っているそうです。

率直に言って、迷惑な名称です。既に存在する他の名詞との混同が発生し易く、紛らわしいだけ。そもそもこの名称を変更してもらいたいと常々感じております。

▼旧ロゴは何故ウィトルウィウス的人体図を取り入れているのか
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/col/20060303/115681/?P=3 によれば、旧ロゴは
『レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な素描「ヴィトルヴィウス的人間」を採用しました。腕を伸ばした人間は円と正方形の両方に正しく内接するということを表しているのだそうです。一人ひとりが必ず持つ、自分自身の分身という意味を表せたらいいなと思っています。最初から人間の形で表すという風に考えていましたので、このダ・ヴィンチの絵は最適だったと思っています。』
いや、この図は人体の調和や部位の比率を表すものであって、人格やアイデンティティを示すものではないのですが。
必然性を感じさせず意味不明なロゴマークだったのですが(私にとってはデザインがへったくそなロゴ)、ドコモ側の担当者のお話を読んでも、やはり意味不明なままです。

今回ロゴからウィトルウィウス的人体図の絵が消えたことは、大変喜ばしいことだと感じています。

▼総じて
既存の名詞との混同に配慮が無かったり、(恐らく)深い考察無しに有名な図を取り込んだり、当時のドコモの驕りが封じ込められた名称と旧ロゴでした。
DCMX のロゴについても https://crefan.jp/review/review_comment?revid=10262 で(要約すれば)ダサいと申し上げましたが、この頃のドコモは本当に傲岸不遜であったな、と思います。

自分自身は、iD は日々利用していますし、やっぱりドコモの回線品質が一番!と愛用していたりはするのですけれど。

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レビューコメント

Marvericksさん CEDさん
コメントありがとうございます。
やはり夏野剛氏のお名前が登場しますね。もしも夏野氏と個人的に会話する機会に恵まれたら、
「貴方にとっては、あれが格好良かったのですね」
と微笑みかけてあげたいと考えております。

>Marvericksさん
iD という名称の本当の由来に関するご推察、大変興味深く拝見いたしまして、なるほど、と膝を打ちました。
iモードと DoCoMo それぞれの頭文字を組み合わせたのでは、という説であれば、「i」が小文字であることも理解し易くなります。一方で、このような「全力」或いは「浮かれた」ネーミングは後々由来に価値が無くなったり痛々しくなったり、市場変化に翻弄されがちであるような気もしてしまいます。
(カシオ計算機が満を持して世に出した商標にカシオペアがありますが、どうも黒歴史化しているような気がします。)
なお、私は芸術・美術の分野に拙く、デザイン云々の言及は完全に個人の好悪によるものです。必然性の無いデザインは醜いと個人的に捉えているだけのことですので、ご笑覧いただければ幸いです。

>CEDさん
私もドコモ利用者、それも結構熱心な利用者であるかも知れません。
さて、日本企業による世界進出については、私は現場に身を置いているわけでもないのですが、恐らく一般論は無くて各論でしか語れないのではないか、と考えています。
そのため素朴な疑問の提起しかできないのですが、私はそもそも世界進出って良いことなの?という思いを根底に持ち続けています。世界規模でシェアを獲得していることが果たして製品やサービスの良さの証左となるのだろうか?と。普段から外資系のメーカーさんとお付き合いさせていただいているのですが、自分達との感覚のズレばかりを痛感します。
グローバル化とは品質劣化に等しいのではないか?わざわざ頼んで他国に買ってもらう必要など無いのでは?人口減が明確な日本市場は、本当に頭打ちなのか?人口増だからと言って、果たしてその国は有望な市場なのだろうか?日本品質とは言うが、それは他国のニーズに合致するのか?品質を上げるのではなく、制御下で敢えて下げることができるのか?…などなど、疑問は尽きません。
ただ結果として、携帯電話の通信規格の根幹からドコモが提案・策定・開発に関わっていたり、プロフェッショナルの現場では(反日で有名な国ですら)日本製カメラばかりが活躍し、撮像素子を見れば日本勢が占める割合は更に拡大し、シャワートイレや日本のお菓子が世界の富裕層に好まれている状況を見ると、結構世界に通用しているのではないか?と思ったりします。
勿論、現状に無批判であったり自画自賛だけに陥るような事態は好ましくありません。また日本企業は、要素技術の高品質化には強くても製品・サービスのパッケージ化には弱いなど、反省と進化の余地がまだまだ大きいとは言えるでしょう。

ところで、PayPass, payWave, ApplePay など海の向こうの決済手段については、イラネと思っていたりします。先日、オーストラリアでは毎月 7,500万件の payWave 決済が行なわれている、なんていう報道がありました。
http://www.paymentnavi.com/paymentnews/49070.html
iD や QUICPay は決済数を公表していないのですが、2013年 9月に iD だけで 2,000万件/月の実績となっていたとのこと。
http://allabout.co.jp/gm/gc/432606/
プリペイド型電子マネーとはなりますが、交通系電子マネーの決済件数は 2015年 5月に 1億2,000万件/月を突破したそうです。
http://www.rbbtoday.com/article/2015/06/04/131937.html
ここまで育った日本市場、果たして他国に合わせる必要があるのでしょうか。よくグローバル化と言いますが、世界標準があるわけではなく、日本以外の色々な国が数多存在しているのが実情なのですし。
外国人観光客の方への便宜を図る必要はありますが、例えば JAPAN RAIL PASS 機能を内包した Suica を配っても良いのではないでしょうか。払い戻しは手数料無し・外貨建てOK とし、日本風の限定デザインでカード自体をお土産として持ち帰り可、なんていうのはどうでしょう。

話は尽きませんが、私は割と日本の国内市場について楽観的だったりします。
夏野氏が去って良かったねドコモ。と思いながらw、iD も愛用中です。
こんばんは。

僕は芸大も美大も出ておらず、デザインの勉強はしておりませんから、デザインを云々はできませんが、コンセプターの仕事もしておりますのでその観点から。

僕の記憶では、確かこれは夏野さんがマーケティングにも関わっていたと思いますが、大人が使う電子マネーサービスとして、決済音やロゴにこだわりを持っていたと思います。

iDの名前について語られているウンチクは、こういうものは後付けで、通常は社名のドコモと相関関係を認知できるものをネーミング開発し、商標登録されていないものを選びます。これは僕個人の意見ですが、おそらくiDは「iモード」のiと「DoCoMo」のDから発想していると思います。

そのiモードも終焉が近づきつつあり、ブランドもDoCoMoからdocomoになりました。他サービス名のdホニャララとの整合性を、今回のタイミングで付けようということで、DCMXもdカードになるんでしょうね。

Edyといつも間違わられること以外には何の不満もありませんので、おっしゃるようにもう少し配慮が欲しかったかもですね。